カッコいいドライバーというのは、リアスプロケットが小さく、エンジン回転を上手に使い、エンジンへの負担の少ない人です。
●ケース[ドライ→ウエット]
※タイヤはエア圧2キロで準備済みとする。いつでも付けられるように高めのエアを入れて準備、天候が曇って来たときに早めにやっておくこと。雨が降って来てからでは遅い。
□実際のドライ→ウエットの変更作業
1)ギア2〜3枚上げ(例90→93)(ギアが先-タイヤは後。逆はムダ)
2)ウエットタイヤ装備(フロントトレッド広げ、リアトレッド狭め1350前後)
3)エア圧検討(1.3-2.0)不明時は1.5で。走行中フロントが鳴るようだと高すぎ。
4)キャブ=ロー5〜10分絞り(選手による、その分ハイは開く)
5)ノイズボックス雨カバー(回らないように固定も)
6)バイザー対策(曇り止め、ターボバイザー等)
7)フロント系シャシー剛性下げ方向(フロアパネル緩める等)
8)プラグ番手1番下げ(気温と雨の量による)
9)アクセルワイヤー内にCRC注入(サビ対策)
10)ブレーキオーバークール対策(ガムテープ)
11)エンジン、マフラー他にCRC塗布(サビ対策)
12)シャシー全般にCRC(ナックル、ピロボール、ベアリング等々)
13)CRCを使ったら、必ずブレーキクリーニングを行うこと
カートが曲がるためにはインリフトが必要です。
インリフトとは、旋回時にイン側のリアタイヤが浮き上がり接地していない状態のことです。
イン側リアタイヤが浮いているということは3輪状態ということです。
デファレンシャルギアを持たないカートでは第一にこのインリフトによって旋回します。
カートはキングピン角度とナックル設計によって「ステアリングを切るだけでイン側リアタイヤから荷重を抜く」ようにできています。設計上の上記設定と、ブレーキングによる前荷重によってインリフトが「起きるように」マシンが出来ているのです。
さてカートのセッティングの難しさが生まれるのもこのインリフトが原因です。
旋回速度を上げていくためには、旋回開始時にしっかりとインリフトしているのが良いのですが、リフトの高い(つまりシャシーのねじれ剛性の低い)マシンはコーナーリング時の旋回が軽い(リフトがキープされている)反面スリッピーで立ち上がりが辛くブレーキングの安定感も乏しい(3輪状態は設定上も荷重上もリアグリップが低い)マシンなのです。
そこで、必要最小限のリフト量(柔らかい方向のシャシー剛性)と必要最大限の剛性(堅い方向のシャシー剛性)を吟味する〜そこが肝です。
コーナーリング時にはインリフトしていて、加速時には(多少ステアリングを切っていても)リフトがきちんと落ちること、コーナーの大きさやグリップでマシンに求められる要求が変わってきます。
低速コーナーではどうしても舵角が大きくなりリフト量も多くなりがちです、反対に高速コーナーでは舵角も小さくリフトも起きにくくなります。低速コーナーにジャストフィットさせたマシンは、どうしても高速コーナーでは不安定になりやすいのです。その「相反する」要素をコース一周のなかでどうバランスさせていくか。速いマシンは総合的に巧くまとまっているということになります。
第2には、リアタイヤをスライドさせて行うコーナーリングがあります。スライドコーナリングの場合、瞬間的インリフトでマシン後部の旋回を開始し、その旋回力を維持したままコーナリングしてマシンの向きを変えるのです。リフト時間が短く、アンダー傾向になりやすいマシンをスライド量をコントロールすることによってベストコーナリングに結びつけていく高度なテクニックです。初心者がマネをするとスライド終了時にエンジン回転が下がり「トラクションを食われる」状態になることが多い方法ですね。
それらを考え合わせると、本来は避けたいところですが例として「とあるヘアピンでは他車よりもコンマ4秒遅いけれど、他のコーナーでコンマ5秒稼げれば合計でコンマ1秒他車よりも速いマシンが出来る」という「捨て身の」セッティングも考えられます。
さあ、ベストセッティングを探しましょう
今練習中のコーナーリングテクニック
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